シラバス照会

<< 最終更新日:2026年03月31日 >>
基本情報
科目種別 専門教育科目 授業番号 F2116
学期 通年 曜日
科目 哲学史特殊講義(ドイツ) 時限 2限
担当教員 増山 浩人 単位数 4
科目ナンバリング
※2018年度以降入学生対象
JHA-321-1:人文社会学部専門教育科目

担当教員一覧

教員 所属
増山 浩人 人文学科

詳細情報
授業方針・テーマ 「フッサールの超越論的経験論」
20世紀ドイツの哲学者E.フッサールは「現象学的還元」という手続きの後に残る超越論的主観性を起点に諸学の基礎付けを試みました。その際重要な役割を果たすのが、世界が世界として現れる仕方の経験、つまり「超越論的経験」に関する考察です。本授業では晩年の主著『デカルト的省察』前半部を精読することで、フッサールの「超越論的経験論」の哲学史的な背景と意義を考察します。
習得できる知識・能力や授業の
目的・到達目標
1)必要な資料を用いて難解なドイツ語の哲学書の内容を正確に理解できるようになること。
2)フッサールの「超越論的経験論」の哲学史的な背景と意義を説明できること。
授業計画・内容
授業方法
『デカルト的省察』の「第二省察」と「第三省察」をドイツ語原典で読み進めていく。具体的な内容は以下の通りである。

第1回 ガイダンスとイントロダクション
第2回~第4回 『デカルト的省察』第13節「超越論的認識の射程の問題をさしあたり遮断する必然性」
第5回~第6回 『デカルト的省察』第14節「思うことが持つ流れ。思うことと思われたこと」
第7回~第9回 『デカルト的省察』第15節「自然的反省と超越論的反省」
第10回~第11回 『デカルト的省察』第16節「付論:超越論的反省も純粋に心理学的な反省も我思うにおいて始める必要があること」
第12回~第13回 『デカルト的省察』第17節「相関的な問題圏としての意識探究の二面性。記述の方向。意識の原形式としての総合」   
第14回~第16回 『デカルト的省察』第18節「総合の根本形式としての同一化。超越論的時間の普遍的総合」
第17回~第18回 『デカルト的省察』第19節「志向的生が持つ顕在性と潜在性」
第19回~第21回 『デカルト的省察』第20節「志向的分析の特色」
第22回~第23回 『デカルト的省察』第21節「超越論的手引きとしての志向的対象」
第24回~第25回 『デカルト的省察』第22節「あらゆる対象の普遍的統一の理念とそれらの対象の構成     
を解明するという課題」
第26回~第27回 『デカルト的省察』第23節「「理性」と「非理性」という表題のもとでの超越論的構成に関するより正確な概念」
第28回 『デカルト的省察』第24節「自己所与性としての明証とその変容」
第29回 『デカルト的省察』第25節「現実性と疑似現実性」
第30回 1年間のまとめ

(授業方法)
全員でテキストを輪読し、可能な限り正確な解釈を目指す。当番の学生にはドイツ語のテキストを音読してもらった上で、テキストを日本語に訳してもらう。さらに、担当教員がテキストの内容を解説した上で、その内容について参加者全員で議論する。毎回1頁強程度読み進めるのが理想である。上記の予定は理想的な速度で進んだ場合のものであり、議論の状況や参加者のドイツ語の習熟度に応じてテキストを読解する速度を変更する可能性がある。また、時間が許せば、関連する二次文献の考察も行いたい。
授業外学習 授業前に毎回指定したドイツ語テキストを和訳し、その内容を確認しておくこと。意味がわからない専門用語は参考文献を用いて調べておくこと。当番でない学生にもテキストの解釈や意見を聞くので、全員必ず予習しておくこと。
テキスト・参考書等 (テキスト)
1)Edmund Husserl, Cartesianische Meditationen und Pariser Vorträge, Martius Nijhoff, 1950.
2)Edmund Husserl, Cartesianische Meditationen, Felix Meiner Verlag, 2012.
上記二つの版を併用して授業を進めます。授業で読む箇所はコピーを配布します。ただし、フッサールを本格的に研究したい方は2)の廉価版を購入することを勧めます。

(参考文献)
A. D. Smith, Routledge Philosophy GuideBook to Husserl and the Cartesian Meditations, Routledge, 2003.
木田元、他(編)『縮刷版、現象学事典』、弘文堂、2014年。
鈴木崇志『フッサール入門』、筑摩書房、2025年。
田口茂『現象学という思考』筑摩書房、2014年。

テキストの翻訳やその他の参考書などは授業中に適宜紹介します。
成績評価方法 平常点100%:当番の際の訳読の出来や授業での議論の貢献度などに応じて総合的に評価する。また、学部生、博士前期課程、博士後期課程、それぞれの基準に応じて成績を評価する。
質問受付方法
(オフィスアワー等)
毎回の授業後に受けつけます。その他の時間に質問・相談がある場合はメールでアポイントメントを取ってください。
特記事項
(他の授業科目との関連性)
特になし
備考