| 授業方針・テーマ |
関数解析の応用としての偏微分方程式についての入門講義です.最初にソボレフ空間の基礎的な性質を理解する.とくに、無限次元線形空間としての構造に着目し、弱解の概念や内積空間の理論を用いた解析手法を学習する.応用として無限次元線形空間の線形性の構造に基づいたポワソン方程式の解の存在と一意性を示します.つぎに変数分離法(フーリエの方法)を用いた波動方程式と拡散方程式の解き方を習得します.そのための準備としてラプラシアンの固有関数展開が学習できます.万有引力場,熱現象,波動現象など自然現象を記述する偏微分方程式についての基礎的な考え方と解析手法を学ぶことができます. |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
線形偏微分方程式を解析するための基礎的な手法を習得すると,ポワソン方程式で用いられる有限要素法や拡散方程式で用いられるガレルキン法など,数値計算の手法の基礎となるアイデアが理解しやすくなります.また将来、非線形放物型方程式など発展的な講演を聞く際に,理解がスムーズにできるようになることが到達目標です.偏微分方程式の形を見て,どのような解の振る舞いが予想できるのか、何を議論する必要があるのかが分かるようになることも目標としています.受講者は偏微分方程式の理論に興味をもてるようになります(専門分野の基本的な知識・理解,総合的問題思考力,論理的思考力) |
授業計画・内容 授業方法 |
[授業内容] 第1~3回 ソボレフ空間(弱微分,軟化子,ポワンカレの不等式) 第4~6回 ポワソン方程式(弱解の存在と一意性,レリッヒの定理,内部正則性) 第7~8回 固有値問題 第9~12回 波動方程式(フーリエの方法,ヒルベルトスケール,弱解の存在と一意性) 第13回~14回 拡散方程式(フーリエの方法,弱解の存在と一意性) 第15回 まとめ
[授業方法] 講義形式で行う. レポート課題に取り組むことにより, 内容を理解できるようにする。
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| 授業外学習 |
課題問題を講義中に板書を通じて伝えるのでそれを解いておくこと. |
| テキスト・参考書等 |
【参考書】 偏微分方程式入門, 井川満 著, 裳華房
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| 成績評価方法 |
レポート課題(100%)により評価する. |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
オフィスアワー:水曜2限 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
ルベーグ積分論(解析学C)に関しては本講義では収束定理を使えれば十分である.関数解析学の講義(解析学特別講義I)を受講しておくことを推奨する.
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| 備考 |
学部との共通講義 |