シラバス照会

<< 最終更新日:2025年03月26日 >>
基本情報
科目種別 専門教育科目 授業番号 F2125
学期 後期 曜日
科目 哲学特殊講義 時限 3限
担当教員 下田 和宣 単位数 2
科目ナンバリング
※2018年度以降入学生対象
JHA-325-1:人文社会学部専門教育科目

担当教員一覧

教員 所属
下田 和宣 人文学科

詳細情報
授業方針・テーマ この講義ではジンメル、カッシーラー、ゲーレン、ブルーメンベルクといった20世紀ドイツの哲学者たちを中心に、いわゆる「文化哲学」の諸問題を取り扱う。教科書的な記述では、文化哲学はひとつの応用分野として、哲学史の中心から外れた副次的で周縁的なものとみなされがちである。それでも彼らは「文化」の問題を意識的に哲学的思索の中心に据え、文化哲学をいわば「第一哲学」として企てた。その狙いはどこにあるのか。それはいかにして可能だったのか。そこで誕生したのはどのような思考であったのか。これらの問題を詳細に考察することで西洋哲学史の理解を深めつつ、われわれ自身が文化について考えるための視座を整えたい。
現在、さまざまなかたちで人間文化に関する根本的な反省が要求されている。いわゆる「人新世」と呼ばれる気候変動の問題、あるいは人工知能や再生医療技術の発達、あるいは多様性をめぐる政治的混迷――これらの難問に対して拙速に是非を問い結論を下すのではなく、文化をめぐるもろもろの哲学的考察を参照することでひとまず問題の諸前提を改めて問い直すことにしたい。
受講のうえで特別な前提知識は問わないが、文化哲学の議論は一般的な哲学史の中心に登場する哲学者たちへの批判を射程として含んでいるため、西洋近現代哲学史についてある程度の理解をもっていると全体像がイメージしやすい。
習得できる知識・能力や授業の
目的・到達目標
・人間や文化といった哲学的基礎概念についての理解を精緻化することができる
・20世紀ドイツ文化哲学を中心に西洋哲学史の流れを整理することができる
・受講者間のディスカッションを通じて、哲学的人間学や文化哲学をできあがった知識ではなくひとつの思考のスタイルとして身につけることができる
授業計画・内容
授業方法
<授業計画・内容>
【現代文化哲学の検討に入るまえに】
第1回 ガイダンス なぜ文化について哲学するのか
第2回 アイスブレイク そもそも文化とは
第3回 文化哲学前史

【文化は「悲劇」なのか——ジンメルとカッシーラー】
第4回 ジンメル1 文化は悲劇である
第5回 ジンメル2 文化を思考するのではなく文化が思考する
第6回 カッシーラー1 文化は悲劇ではない
第7回 カッシーラー2 シンボル形式の哲学といわゆる「大陸的分断」

【人間にとってなぜ文化は必要なのか——哲学的人間学】
第8回 カッシーラー3 政治的神話の回帰と人間の問題
第9回 哲学的人間学1 生命と精神
第10回 哲学的人間学2 人間の弱さと強さ

【人間が生きるうえで文化はどのように機能しているのか――ブルーメンベルクの場合】
第11回 ブルーメンベルク1 生き延びるための技法
第12回 ブルーメンベルク2 ニヒリズムの条件と対処法
第13回 ブルーメンベルク3 メタファー学

【今後の展望と全体のまとめ】
第14回 ポストヒューマン時代の文化哲学
第15回 まとめ 文化について悲観せず

<授業方法>
基本的に講義形式(パワーポイントを使用し、レジュメを配布する)。適宜、ディスカッション、討論、考察の時間を取り入れ、講師のモノローグにならないよう、双方向的な授業の組み立てに配慮する。毎回の授業の最後に、当該回の復習、および次回の予習となるような課題を提示する。学期末にはテストを行う。授業レジュメと自筆ノートのみ持込可となるので、授業中は積極的にノートテイクを行うこと。
授業外学習 復習:授業の内容を振り返り、適宜参考文献を参照しつつ授業課題に取り組むこと。(2時間)
予習:当該回の内容理解に資するような課題をあらかじめ課すので、それについて調査考察を行う。(2時間)
テキスト・参考書等 特になし(文献については適宜授業内にて紹介する)
成績評価方法 定期試験〔50%〕、平常点(授業課題)〔30%〕、積極的な質問や発言〔20%〕
・授業課題の提出状況と期末テストを中心に成績評価を行う。
・ディスカッションでの積極的な発言や、主体的な質問については加点の対象となる。
質問受付方法
(オフィスアワー等)
授業後に対応する。また、初回授業時に案内するメードアドレスにて随時受け付ける。
特記事項
(他の授業科目との関連性)
備考