授業方針・テーマ |
記号論理学の基礎、特に命題論理の習得。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
日本語の議論を形式言語で表し、その妥当性を評価する手法を学ぶ。主に、日本語の文を形式言語の文に記号化する技術、自然演繹体系での証明の技術、更に、真理表を用いて議論の妥当性を評価する手法を学修することが中心となる。(論理的思考力) |
授業計画・内容 授業方法 |
古代ギリシャに始まる論理学は、19世紀にブールやパース、ペアノ、フレーゲらの手によって飛躍的な発展を遂げ、今日、さまざまな分野(哲学、言語学、数理科学、コンピューター科学、等々)の基礎になった。上記は「形式言語」という概念に習熟することが何らかの形で役に立つ分野であるが、どの学問を専攻するにせよ、論理的に正しい推論とはどのようなものであるかを学び、正しい推論を誤った推論から区別するテクニックを実際に身につけることは、貴重な財産となるだろう。 論理学Aでは、主として「もし....ならば....」、「.....ではない」、「...かつ...」、「...または...」といった表現がもつ論理的性質について学ぶ。(具体的には、命題論理の自然演繹体系、真理表の手法、日本語の記号化などが含まれるが、これらがなにを意味するのかを現在知っている必要はもちろんない。)また、「すべての」、「ある」といった表現の論理についても、時間に余裕があれば限定された範囲で扱う予定である。
●授業計画 第1回 イントロダクション、命題論理①形式言語の構文論 第2回 命題論理①日本語の否定と条件文の記号化 第3回 命題論理①命題論理の演繹体系(推論規則) 第4回 命題論理①命題論理の演繹体系(演繹の形式) 第5回 命題論理①命題論理の演繹体系(比較的簡単な問題の演繹) 第6回 命題論理①命題論理の演繹体系(比較的複雑な問題の演繹) 第7回 前半の振り返りとまとめ 第8回 命題論理②形式言語の構文論 第9回 命題論理②日本語の連言、選言、双条件文の記号化 第10回 命題論理②命題論理の演繹体系(推論規則) 第11回 命題論理②命題論理の演繹体系(比較的簡単な問題の演繹) 第12回 命題論理②命題論理の演繹体系(比較的複雑な問題の演繹) 第13回 議論の妥当性と反証の考え方 第14回 議論の反証手法①真理表の基礎概念 第15回 議論の反証手法②真理表による反証の仕方
※基本的に授業内容の変更は行わないが、実際の授業の進み具合などによっては、各内容をどの回で扱うかは変更する可能性があるので、注意すること。
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授業外学習 |
論理学を習得するには、練習問題を自分で解いてみることが不可欠である。そのための一助として、パソコンで練習問題を解くためのソフトウェア(インターネットに接続して使用する)を、各自の自宅等で利用できるようにする。 |
テキスト・参考書等 |
授業教材は毎回プリントの形で配布する。
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成績評価方法 |
試験と宿題で評価する。(論理的思考力) |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
授業の内容について質問は、基本的に授業の後に受け付けます。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
・予備知識は前提しない。 ・本科目は哲学教室(哲学分野)の推奨科目である。
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備考 |
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