授業方針・テーマ |
経営科学は、経営活動において生じる種々の問題に対する合理的な意思決定をするために科学的方法を提供する学問領域である。この講義では、経営科学の手法のうち、数理計画問題、組合せ最適化問題、ネットワーク計画問題を中心に学習する。数理計画問題は、ある制約のもとで目的関数を最大または最小にする問題である。離散値をとる変数を扱う組合せ最適化問題、ネットワーク上の最適化問題であるネットワーク計画問題について、関連するモデル化から求解のためのアルゴリズムを本講義で扱う。機械学習と最適化の関連についても扱う。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
組合せ最適化問題及びネットワーク計画問題とその解法について理解する。 経営戦略を科学的に決定することの理解を深め、実際の問題を数理モデルにモデル化し、求解する能力、オペレーションズ・リサーチの手法、解法の手間を評価する方法を身に着けることができる。 数学・数理が実際の社会と繋がっていて有用なものであるという一般的な理解と感覚を身につけることができる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
【授業計画・内容】 1.グラフと組合せ最適化 2.組合せ最適化問題による数理モデル化 3.最適化問題の分類と設計、問題の難しさ 4.アルゴリズムの分類 5.動的計画法(1)ナップサック問題 6.動的計画法(2)設備更新 7.グラフ理論の基礎 8.配属の数理(1)最大マッチング問題、割当問題 9.配属の数理(2)グラフの構造 10.配属の数理(3)配属問題、安定結婚問題 11.ネットワーク最適化と最適化ソルバー(ソフトウェア) 12.最小木問題 13.最小費用流問題 14.機械学習と最適化 15.まとめ
【授業方法】 講義の間に簡単な例題や課題を示し、学生の理解を確認しながら講義を進める。講義の要点はKibacoに資料の形で用意する。また、解答を付した演習問題をKibaco上に用意し、自主的な学習の手助けとする。モデル化と最適化技法の適用に関して、学生が自主的にまとめた成果を発表する反転授業形式の演習も導入する。 |
授業外学習 |
kibaco上に用意された資料を講義の前に目を通してテーマを把握する(予習)。講義の直後に再度、資料を読んで講義内容を確実に理解する(復習)。 各自で自主的に、kibaco上に用意された演習問題に取り組み、解答を参考にしながら理解を確実なものとする。提示される発展的な話題については、各自の興味に応じて自主的に取り組む。授業の内容に関連して出題される課題に取り組み、レポートを提出する(6回程度)。反転授業形式の演習において、ソフトウェアの実行、発表の準備等、授業外で行うことがある。 |
テキスト・参考書等 |
【テキスト】 テキストは使用しない。kibaco上に資料を用意する。
【参考書】 松井泰子、根本俊男、宇野毅明 『入門オペレーションズ・リサーチⅠ』東海大学出版 (2008) 繁野麻衣子 『ネットワーク最適化とアルゴリズム』朝倉書店 (2010) 久保幹夫 『組合せ最適化とアルゴリズム』共立出版 (2000) 中井悦司『ITエンジニアのための機械学習理論入門』技術評論社(2015) |
成績評価方法 |
提出する演習問題 40% と 期末試験 60% により評価する。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
質問は随時受け付ける。メールで質問しても構わない。オンライン面談を希望する場合は、前日までに必ずメールでアポイントメントをとること。メールアドレスは、授業中に周知する。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
【他の授業科目との関連性】 基礎数学1、基礎数学2、経営科学概論を履修済、あるいは履修中であることが望ましい。
変更がある場合は kibaco を通じて知らせる。kibacoのお知らせに注意すること。 |
備考 |
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