授業方針・テーマ |
〔重要:この科目は、2018年度以降入学者は「司法・犯罪心理学」、2017年度以前入学者は「心理学特殊講義」を履修登録すること。〕
司法・犯罪心理学は、人間の犯罪行動を対象とする心理学の一分野である。この授業では、司法・犯罪心理学の全体像について、犯罪者行動、捜査、矯正、防犯、司法の5つの側面から検討していく。基本的な知識習得だけでなく犯罪に関する報道や情報に関して分析的、批判的に情報を解釈できるようにする。受講に当たっては、心理学の予備知識はとくに必要としない |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
本講義は学部における公認心理師受験資格を得るための知識を習得できる科目である。授業を通じて主に下記の点にの知識を習得できる。 ①犯罪・非行、犯罪被害及び家事事件についての基本的知識 ②司法・犯罪分野における問題に対して必要な心理に関する支援
授業の目標・到達目標 1)司法・犯罪心理学の分野や方法論について説明できるようになる。 2)さまざまな犯罪について罪種ごとに心理学的観点からその概要を説明できるようになる。 3)司法・犯罪心理学についての基本的な用語を理解し、説明できるようになる。 4)犯罪や司法に関するさまざまな情報を批判的に吟味し、その心理的支援(防犯、矯正など)についてエビデンスに基づいて考え、議論できるようになる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
第1回 オリエンテーション・犯罪心理学の概要、方法論 第2回 殺人 殺人事件のパターンと犯人の行動、捜査への心理学的支援 第3回 連続殺人(1) 男性による連続殺人1 第4回 連続殺人(2) 男性による連続殺人2 第5回 連続殺人(3) 女性による連続殺人1 第6回 連続殺人(4) 女性による連続殺人2 第7回 大量殺人 大量殺人犯人の行動パターン 第8回 子どもに対する性犯罪(1) 犯人の行動と特徴 第9回 子どもに対する性犯罪(2) 防犯と矯正のための心理学的支援 第10回 ストーキング ストーカーの行動パターン 第11回 ドメスティックバイオレンス(1)DVの概要と加害者の心理 第12回 ドメスティックバイオレンス(2)DV被害者の心理 第13回 非行(1) 少年非行の理論1原因論 第14回 非行(2) 少年非行の理論2少年の更生に向けてのシステムと心理学的支援 第15回 司法心理 離婚、養育権、面会交流と心理学的支援 基本的には講義方式で行うが、毎回受講生のコメントをあつめ、それに回答するなどしてインタラクションをはかる。そのために後半のスケジュールは少し駆け足になる可能性がある。受講者の要望や社会情勢によって、取り上げる罪種を若干変更する可能性がある。 受講前には、基本テキストである「progress and application 司法犯罪心理学」「ケースで学ぶ犯罪心理学」の該当の章に目を通しておくこと。
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授業外学習 |
授業内容についての動画をあらかじめアップしておくので、該当部分について予習として視聴しておくこと。該当する部分について、テキストの<予習問題>に解答してくること。
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テキスト・参考書等 |
テキスト 越智啓太「progress and application 司法犯罪心理学」(サイエンス社) 越智啓太「ケースで学ぶ犯罪心理学」(北大路書房) 参考書 越智啓太「ワードマップ犯罪捜査の心理学」(新曜社) 越智啓太「図解 犯罪心理学」(日本文芸社) |
成績評価方法 |
レポート(95%)出席コメント(5%) レポートは授業開始時に課題を公開する。書式は自由。レイアウトも採点対象とする。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
毎回、授業終了後、おおよそ30分間、授業に関連した質問や相談にのる。またまとまった時間が必要な場合は、時間を調整してアポイントメントを取ったうえで、質問に回答する。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
学部における公認心理師の受験資格を得るためには、本科目は必須である。またこの他の関連科目の単位も取得する必要がある。
この授業では犯罪といった不快な現象について扱うので受講に当たっては注意してください。心理学以外の専攻の方も受講できますが、成績などにおいて特別な配慮はしません。心理学についての予備知識は最低限しか必要としません。心理学関係の公務員(法務省、家裁、警察など)志望者や法曹、警察官、公安関係の公務員志望者などを歓迎します。質問は授業後に受け付けます。 また、以下の受講の注意を厳守すること。 1)授業やパワーポイントを写真撮影したり、授業を録音することは原則禁止します(障害のある方や、外国人でヒアリングに問題がある方は事前に相談してください) 2)授業内容についてSNSなどにアップしないこと。
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備考 |
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