授業方針・テーマ |
司法・犯罪心理学は、人の犯罪行動を対象とする心理学の一分野であるが、犯罪、非行は心理学のみで理解することができない多元的、多層的な現象である。授業では、犯罪心理学の知見を基礎に置きながらも、総合的な視点から「犯罪、非行を行う人」を理解し、支援の方向性を探る臨床的視点を身につけることを目標に授業を進める。合わせて司法領域の重要分野である家事事件についても触れ、司法臨床の特質を理解できるようにする。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
1)司法・犯罪心理学に関係する基本的用語を理解し、説明できるようになる。 2)「犯罪、非行を行う人」について、心理学を基礎に置きながら総合的、科学的に理解し、自分の考えを述べることができるようになる。 3)司法領域の役割や仕組みを理解し、そこで行われる支援に貢献する姿勢が身につく。 4)犯罪心理学の理論、方法論の基礎を身につけ、説明できるようになる。
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授業計画・内容 授業方法 |
第1回 オリエンテーション・少年非行の動向と課題 第2回 非行現象の時代的変化/非行少年とはどんな子ども達か 第3回 少年、成人に関わる司法手続と関係機関/少年法の概要と保護主義 第4回 非行少年と教育・学校 第5回 非行少年と家族環境 第6回 非行と被虐待 第7回 非行少年と家族(事例を通して) 第8回 非行と人格 1 アセスメント 第9回 非行と人格 2 人格障害と精神病理 第10回 非行理解と理論 第11回 非行の治療、矯正処遇 第12回 非行への治療的関わり(治療事例から) 第13回 少年司法の可能性(ビデオ鑑賞をもとに) 第14回 家事事件の全体像/離婚する夫婦と子ども 第15回 家事紛争当事者の面接(対立当事者の面接)/司法領域での臨床の特徴
講義形式を基本とするが、進行にしたがってディスカッション、意見表明などを求めることがあるので、積極的に参加して欲しい。 |
授業外学習 |
毎回授業テーマに関連して自分なりの疑問や問題意識を言語化しておく。毎回授業終了時に振り返りの視点を提供するので、各自考え、リフレクションシートに記入、提出する。 |
テキスト・参考書等 |
特定の書籍をテキストとして指定はしないが、授業毎に関係する論文などを紹介する。 |
成績評価方法 |
毎回課すリフレクションシート(50%)、期末レポート(50%) |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
毎回授業終了後に、授業に関連した質問や相談に乗る。また、個別にまとまった時間が必要な場合には、随時対応するので申し出て欲しい。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
特に事前履修すべき授業などはない。自分なりの関心、疑問などを明らかにしながら、積極的に授業参加して欲しい。 |
備考 |
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