授業方針・テーマ |
古典古代から中世までの、ヨーロッパ政治思想史の基本的な潮流を学んでもらうことがこの講義の基本方針である。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
講義を通じて、今日の政治原理に対するヨーロッパの知的遺産の意義を理解するとともに、政治を単に現象面において捉えるのではなく、つねに歴史的かつ思想的に考える習慣を身につけてほしい。また、このことを通じて、包括的・総合的な視点から政治を論理的に考える力を身につけてもらいたい。 |
授業計画・内容 授業方法 |
以下の順に従って講義する。ただし、講義はリアクションペーパーを活用しながらできる限り受講者の反応を見ながら進めるつもりでいるので、必ずしも予定通りに進行しないことがあることはあらかじめ了承願いたい。
序、政治思想史の対象と方法(第1回)
1、古代Ⅰ:ポリスとその政治 (1)古代ギリシァの政治文化(第2回) (2)プラトンの政治思想(第3~4回) (3)アリストテレスの政治思想(第5~6回)
2、古代Ⅱ:古代普遍世界の政治 (1)ヘレニズムの時代(第7回) (2)ローマ(第8回) (3)キリスト教と政治:アウグスティヌスの政治思想(第9~10回)
3、中世:キリスト教的ゲルマン世界の普遍性と多元性 (1)封建制社会(第11回) (2)皇帝権と教皇権(第12~13回) (3)中世秩序の総合:トマス・アクィナスの政治思想(第14回)
結び、総括(第15回)
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授業外学習 |
講義は、受講者にある程度の西洋史の知識があることを前提に進められる。よって、受講に当たっては毎時間、任意の西洋史の概説書により各トピックスの時代背景を調べておくことが望ましい。また、毎時間の受講後は授業時に紹介する文献に目を通して、理解を深められたい。 |
テキスト・参考書等 |
とくに定まったテキストは使用せず、講義はこちらで用意するレジュメに沿って行われる。参考文献は授業の中で随時紹介するが、とりあえず通史として以下の2冊をあげておく。福田歓一『政治学史』(東京大学出版会)。佐々木毅ほか『西洋政治思想史』(北樹出版)。 |
成績評価方法 |
授業中に随時提出してもらうリアクションペーパー(30%)と学期末試験の成績(70%)によって評価する。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
オフィスアワーは特に設定しないが、質問は毎回の授業中もしくは授業終了後に随時受けつける。それ以外の時間を希望する場合は、事前に教室で問い合わせること。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
ヨーロッパの歴史や思想や文化に関わる授業科目はすべて参考になるはずである。また、授業中の積極的な質問や発言は大いに歓迎する。 この講義を履修する学生には、後期に開講する「西洋政治思想史Ⅱ」も受講することを強く推奨する。 |
備考 |
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