授業方針・テーマ |
本授業では,情報科学科及び電子情報システム工学科で扱うコンピュータサイエンスの問題を数学モデルに帰着し,解析するための基礎的な理論について学ぶ. |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
授業の到達目標は,論理と証明,関数,言語,数え上げ,離散確率などの基礎数理を学び,それらを使って問題を解く力を修得することである. |
授業計画・内容 授業方法 |
(授業計画) 第1回 ガイダンス,証明への入門,証明方法,整列原理 第2回 論理と命題,量化子と述語論理 第3回 集合,二項関係 第4回 帰納法,状態機械-不変 第5回 再帰的定義 第6回 無限集合 第7回 停止問題,ラッセルのパラドックス,ZFC公理系 第8回 前半のまとめと解説 第9回 和と積 第10回 漸近表記法,全単射による数え上げ 第11回 反復と二項・多項定理,鳩ノ巣定理,包徐原理 第12回 離散確率への入門 第13回 条件付き確率,独立と因果関係 第14回 確率変数 第15回 後半のまとめと解説
(授業方法) 講義を中心とした授業を行い,毎回その内容に関する小テストを実施する.また,問題に取り組む形のレポート課題を毎回出し,理論への十分な理解と記憶の定着を図る. |
授業外学習 |
授業の前に十分な時間をかけて予習してくることが前提である.また,授業で学んだ考え方や計算方法,証明方法などについて自宅で良く復習して身につけること.具体的には,事前にテキストやスライドに目を通しておくことや,毎回のレポート課題などに積極的に取り組むことなどが重要である.それらの予習・復習には少なくとも毎週4時間は必要である. |
テキスト・参考書等 |
(テキスト1) E. Lehman, et al., Mathematics for Computer Science, MIT OpenCourseWare (2015年度版) (kibaco の資料フォルダにあるので各自ダウンロードすること.あるいは, https://ocw.mit.edu/courses/electrical-engineering-and-computer-science/6-042j -mathematics-for-computer-science-spring-2015/readings/ MIT6_042JS15_textbook.pdf から,ダウンロードすることも可能.)
(テキスト2) 各回の内容に対応する講義スライド(順次配布). |
成績評価方法 |
毎回の小テストの累積点(10%),毎回のレポート評価の累積点(20%),試験得点(70%)の総合点で評価する. 正当な理由がなく5回以上授業を欠席した場合,原則として成績評価の対象としない. |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
質問や連絡は随時メールで受け付ける.教員のメールアドレスはガイダンス時の資料で周知する. |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
情報科学科及び電子情報システム工学科の学科基礎科目であり,2年次配当の「離散数学」と合わせてコンピュータサイエンス分野に必要な数学をカバーする.
(関連科目) 離散数学,形式言語とオートマトン,データ構造とアルゴリズム,人工知能,情報論理学,計算理論,アルゴリズム解析,情報理論,暗号理論 |
備考 |
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