授業方針・テーマ |
本授業では、脳の認知情報処理の視点から、人間の行動の不思議に迫る。認知科学・心理学の考え方が、スポーツ選手やエンターテイナーの優れたパフォーマンス、ヒューマンエラー、こどもの発達など、社会的関心の高いトピックの理解にどのように役立つかを解説する。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
・認知科学・心理学の情報を積極的に収取し、分析・活用することができる。(情報活用能力) ・人間の行動の背景にある認知過程について、論理的に説明することができる。(論理的思考力) ・社会的に関心の高い認知と行動の諸問題について、複数の知識を総合的に活用し、問題解決法を提案することができる。(総合的問題思考力)
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授業計画・内容 授業方法 |
第1回 概論:「認知と行動」で学べること 第2回 視覚1:眼の錯覚に学ぶ脳の情報処理 第3回 視覚2:化粧心理学、第1印象の心理学 第4回 パントマイム:実在しない物体がなぜ見える? 第5回 注意の機能1:注意を向けないと意識にのぼらない? 第6回 注意の機能2:歩きスマホはなぜ危ない? 第7回 注意の機能3:デュアルタスク能力 第8回 スポーツ選手の優れた状況判断 第9回 運動の学習は何を学習するか?:学習の特殊性 第10回 ヒューマンエラー1:医療事故に学ぶ 第11回 ヒューマンエラー2:複数の目のチェックの落とし穴 第12回 ヒューマンエラー3:日常のうっかりミスに学ぶ 第13回 子供の早期教育は得か?脳の可塑性の観点から 第14回 言葉を用いた運動支援:丁寧すぎるは諸刃の剣? 第15回 総括
注意:毎回の講義内容は、前週の内容に対して学生から受けた質問や反応などによって、随時変更となる可能性がある。
【授業方法】対面・講義形式で行う。Kibacoを用いた課題実施やオンデマンド配信を用いた反転授業等を適時実施する。
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授業外学習 |
本講義で紹介している授業は,参考図書の中で詳しく解説されている。また一部の講義では,講義の最後に授業の参考文書を紹介する。講義後,これらの図書の中で授業の内容を深めること |
テキスト・参考書等 |
参考書 樋口貴広「運動支援の心理学−知覚・認知を活かす」、三輪書店,2013 樋口貴広・森岡周 「身体運動学−知覚・認知からのメッセージ」、三輪書店、2008 樋口貴広・建内弘重 「姿勢と歩行:協調からひも解く」、三輪書店、2015
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成績評価方法 |
・期末レポート(40%)および授業内レポート内容(50%),授業に対する積極的態度(10%)により評価する。 ・レポートについては,与えられた課題を適切に捉え,授業で提供された複数の情報を総合的に活用したうえで,自分の意見を論理的に構成して述べているか等を評価する。(情報活用能力,総合的問題思考力) ・授業に対する積極的態度では,自由課題の提出状況,ならびに授業中のデモンストレーションに対する積極参加を評価する。
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質問受付方法 (オフィスアワー等) |
電子メール(higuchit_at_tmu.ac.jp, _at_を@に変更)に対する質問内容の送信を原則とする。
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特記事項 (他の授業科目との関連性) |
【他の授業との関連性】副専攻コース専門教育科目として、「認知行動学」(後期・火曜・2時限開講)において、本講義内容の一部をより専門的に学習する機会を提供している。 |
備考 |
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