授業方針・テーマ |
〔重要:この科目は、2018年度以降入学者は「神経・生理心理学」、2017年度以前入学者は「実験心理学特殊講義」を履修登録すること。〕
人間の知覚や認知、行動に関連する神経・生理心理学の研究領域について論じる。人間の感覚・知覚系、認知系、および運動系機能を支えているメカニズムと機能的特徴を脳科学(神経・生理)の点から解説する。また脳機能計測、生体情報計測についても触れ、当該研究がどの様な方法で行われているかを紹介する。さらに発達や社会脳といった視点からの解説も行う。尚、本授業を理解するためには前期開講の「知覚・認知心理学」を履修することが望ましい。
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習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
人間の知覚や認知、行動についてのメカニズムと機能的特徴を神経・生理心理学の点から理解する。その中で「脳神経系の構造及び機能」、「記憶、感情等の生理学的反応の機序」、「高次脳機能障害の概要」についての理解を深める。人間の知覚、認知、行動のもつ意味を分析的、統合的に考えられるようになり、環境への適応に関わる諸問題の理解、解決に役立てるための能力の習得をはかることを本講義のねらいとする。
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授業計画・内容 授業方法 |
【授業計画・内容】 第01回 イントロダクション:授業方針・授業内容の説明 第02回 意識と無意識の認知神経科学 第03回 脳科学の様々なレベル 第04回 神経心理学(1):脳損傷患者にみる知覚・認知と行動 第05回 神経心理学(2):知覚と行為の神経心理学 第06回 神経心理学(3):認知症 第07回 生体情報の測定(1):眼球運動 第08回 生体情報の測定(2):姿勢制御 第09回 生体情報の測定(3):脳波、筋電図、自律神経系 第10回 環境への適応(1):随意運動と不随意運動 第11回 環境への適応(2):感覚と運動の協調 第12回 発達する脳:脳の発達、乳児の視知覚 第13回 社会脳を育む:情緒応答性、自閉症 第14回 睡眠に関わる神経・生理 第15回 全体のまとめ
【授業方法】 講義ではパソコン・プロジェクターにより、教材・資料等をスライド呈示する。また学習支援システムを利用したe-ラーニングにより、毎回の予習を行う。
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授業外学習 |
講義内容は簡易版のスライド(PDF ファイル)として学習支援システムを通じて受講者に配付する。受講者は各自、授業前にファイルをダウンロード、プリントアウトし、講義内容を把握した上で授業に臨むこと。
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テキスト・参考書等 |
【テキスト】 教科書は特に指定しない。
【参考図書】 ・箱田裕司ら(著)「認知心理学」有斐閣 ・利島 保 (編)「脳神経心理学」朝倉書店 ・その他参考文献、図書は授業内で紹介する。
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成績評価方法 |
原則として、平常点(20%)、小課題に関するレポート提出(20%)、期末試験成績(60%)を評価の対象とする。評価の基準は、この授業の達成すべき目標をどの程度理解したかによる。
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質問受付方法 (オフィスアワー等) |
オフィスアワーは特に設定しないが、毎回授業終了後に可能な範囲で質問や相談を受け付ける。
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特記事項 (他の授業科目との関連性) |
学部における公認心理師の受験資格を得るためには、本科目は必須である。またこの他の関連科目の単位も取得する必要がある。
【他の授業科目との関連性】 後期「神経・生理心理学」の授業内容を理解するためには、前期「知覚・認知心理学」の授業内容を理解することが前提となる。 |
備考 |
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