授業方針・テーマ |
政党政治の展開を通じて、近現代日本の歴史と社会・文化を考える。
現代の民主主義国家では多くの場合、理念や利害を同じくする人々がつどって組織をつくり、選挙で競い、議会で多数を占めて政治権力を握ろうとする。この種の組織を、私たちは政党と呼ぶ。
政党はすぐれて歴史的な存在であり、数世紀をかけて世界各地で固有の展開をとげてきた。そのプロセスは、各地における社会・文化のありかたと、たがいに強く影響しあっている。
日本列島を260年以上にわたって支配した江戸幕府が崩壊し、新政府が西洋の議会制国家をモデルとした政治制度の変革に着手してから、およそ150年が経った。この間、日本の政党政治は、いかに始まり、いかなる変化や浮沈を経て、現在にいたるのか。本講義は、この150余年のうち前半にやや重点をおいたうえで、鍵となるいくつかの年に焦点をあわせて進行する。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
現代日本の政党政治がおかれた歴史的文脈を理解し、それにもとづいて日本の社会および政治の過去・現在・将来について自身の見解を示すことができる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
第1回 ガイダンス 第2回 比較史的概説:近代の政治社会と政党 第3回 1881年とその前後①:「政党」と出会う 第4回 1881年とその前後②:始動 第5回 1900年とその前後①:変心?成熟? 第6回 1900年とその前後②:非有権者たち 第7回 1925年とその前後①:「憲政の常道」 第8回 1925年とその前後②:既成政党・無産政党・反政党 第9回 1936年とその前後:崩壊 第10回 1945年とその前後:再生 第11回 1955年とその前後①:「55年体制」 第12回 1955年とその前後②:女性不在の構造 第13回 1993年とその前後:再編 第14回 2012年とその前後:日本の政党政治はどこへむかうのか 第15回 授業のまとめ
※履修状況などに応じて授業計画を変更する場合がある。 |
授業外学習 |
指定された文献や配布資料に目を通し、予習・復習課題にとりくむとともに、授業内容にかかわる理解や疑問点を整理する。 |
テキスト・参考書等 |
テキスト:特になし 参考書:季武嘉也・武田知己編『日本政党史』(吉川弘文館、2011年)。その他、授業中に関連文献を紹介する。 |
成績評価方法 |
予習・復習課題(50%)、試験(50%) |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
質問は授業後および課題提出の際に受けつける。オフィスアワーは原則として木曜12:00-13:00(メールで事前にアポイントメントをとること)。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
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備考 |
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