授業方針・テーマ |
テーマ【古典的ゲームに潜む数理】
ボードゲームをはじめとした古典的ゲームは、令和の時代においても幅広い世代に親しまれている。これらはシンプルなルールでありながら、必勝法や有利に進めるための戦略をいかに見つけるかという面白さも併せ持つ。その際、中高校で学ぶ数学から大学で学ぶ数学までを活用した解析のテクニックが役立つことがある。 この授業では、身近なゲームに潜む数理について、いろいろな数学を駆使して探究することを目指す。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
これまで学んできた数学を異なる視座から見つめ直し、古典的ゲームの戦略解析にどのように活用できるのか、というテーマを軸に数理的理解を深める。 |
授業計画・内容 授業方法 |
3つの古典的ゲームを用いて、4回1セットで進める。最初にゲームの詳細とその数理的背景を講義担当者が解説し、これをもとに参加者が関連する様々な(数理的テーマに関する)資料の収集・共有を行い、最後に戦略解析や一般化、もしくは新しいゲームの提案を行う。
第1回 基礎ゼミナールガイダンス 第2回 イントロダクション:古典的ゲームに潜む数理 第3回 トポロジカルゲーム Sprouts(解説編) 第4回 トポロジカルゲーム Sprouts(議論編) 第5回 トポロジカルゲーム Sprouts(研究編1) 第6回 トポロジカルゲーム Sprouts(研究編2) 第7回 マスキングゲーム On the dot と暗号(解説編) 第8回 マスキングゲーム On the dot と暗号(議論編) 第9回 マスキングゲーム On the dot と暗号(研究編1) 第10回 マスキングゲーム On the dot と暗号(研究編2) 第11回 領域選択ゲーム Region Select と線形代数(解説編) 第12回 領域選択ゲーム Region Select と線形代数(議論編) 第13回 領域選択ゲーム Region Select と線形代数(研究編1) 第14回 領域選択ゲーム Region Select と線形代数(研究編2) 第15回 これまでのまとめ・探究した数理モデルのさらなる深化に向けて
なお第11回〜第14回で線形代数の知識(前期の中盤に履修する内容)を仮定するが、必要に応じて再解説を行う。 |
授業外学習 |
これまで学んできた数学はもとより、未習の分野に関する事柄にも積極的にアプローチし、自らの手で資料を収集することで理解を深める。また参加者との情報共有・討議を時間外にも求める。 |
テキスト・参考書等 |
テキストは指定せず、資料等を配布する。参考書としては以下の2冊を挙げておく。 ・安田健彦「ゲームで大学数学入門 - スプラウトからオイラー・ゲッターまで」共立出版, 2018. ・河内明夫, 岸本健吾, 清水理佳「結び目理論とゲーム:領域選択ゲームでみる数学の世界」朝倉書店, 2013. その他、授業中に適宜紹介する。 |
成績評価方法 |
この授業では、個人での資料収集と参加者間での研究討議が最重要となる。そのため、どちらかが欠けても単位を得ることができないので注意すること。また最後に総まとめのレポートを個人で提出してもらうが、未提出の場合も不合格となる。 ・授業中の研究討議およびプレゼンテーション 40% ・資料収集の成果 20% ・最終レポート 40% |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
初回に説明するが、指定時間以外でも随時受け付ける(要アポイントメント)。必要に応じてオンラインツール(Zoom 等)を用いる。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
講義の補助ページを以下に置く(予定): https://sites.google.com/view/s-yokoyama/teaching/ |
備考 |
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