授業方針・テーマ |
テーマ【既判力と手続保障】 民事訴訟手続では、裁判官がいずれかの当事者の言い分が正しいのか、証拠等をもって判断し、最終的に判決することになります。(確定した)判決については、紛争の抜本的解決のため「既判力」という制度的効力が認められています。この「既判力」という効果によって、当事者は紛争を蒸し返すことはできなくなるのです。では、何故、当事者は「既判力」による拘束を受けなければならないのでしょうか。言い換えれば、判決が当事者を拘束する正当化根拠はどこに求められるのでしょうか。 本ゼミでは、民事訴訟法の中核をなす「既判力」とその正当化根拠たる「手続保障」が問題となる事例を題材として、文献の収集方法、法律や判例の解釈方法、適切に私見を述べる方法を獲得していただきます。
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習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
問題の所在を把握する能力、当該問題について過去の判例や関連する学説を調査する能力、過去の議論を踏まえつつ一定の私見を論理的に展開する姿勢を身に着けていただきます。さらには、自らが調査した結果をわかりやすく聞き手に伝達する姿勢や相手の意見を理解する姿勢も学んでいただきます。 |
授業計画・内容 授業方法 |
【スケジュール】 第1回 基礎ゼミナールガイダンス 第2回 本ゼミのガイダンス、自己紹介 第3回 民事訴訟法の概要、グループ分け等 第4回 法律や判例の解釈方法 第5回-第14回 報告・討論 第15回 まとめ
報告・討論では、教員が指定する事例について、当該事例担当となった2つのグループにそれぞれ賛成・反対の立場から立論していただきます。報告では当該事例を理解する上で前提となる基本事項を双方から報告してもらい、その後、双方が別の立場から討論していただきます。担当グループ以外のグループについても裁判官として、賛成の立場のグループ、反対の立場のグループいずれに与するのか、考えてもらいます。 なお、スケジュールは事後的に修正、変更する可能性があります。 |
授業外学習 |
担当グループは報告や討論に向けて積極的な資料の収集、準備をする必要があります。 また、担当グループ以外についても積極的に私見を述べ、議論へと参加していく姿勢や準備が求められます。 |
テキスト・参考書等 |
教科書等は特に指定しません。 参考図書等は適時、教員が紹介します。 |
成績評価方法 |
出席状況、報告・討論における発言内容を総合的に評価します。 報告では、問題の所在を正しく捉えることができているか、過去の議論との関係性等について適切に把握し、これを聴き手側にかみ砕いて説明することができているか。討論では、相手方の主張を理解し、これに対して適切な反論や私見の定立をすることができているか等を考慮します。
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質問受付方法 (オフィスアワー等) |
授業後質問していただいても大丈夫ですし、私のメールアドレス(k.kato@tmu.ac.jp)に質問していただいても大丈夫です。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
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備考 |
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