授業方針・テーマ |
数学は数千年に亘る人類の知的活動の中で発展を遂げてきた長い歴史を持つ。この授業では古代から現代までの数学の歴史について講義する。特に、それぞれの時代を代表する数学者にスポットを当て、彼ら彼女らの活躍とその後の影響について紹介する。また、数学の歴史における文化的および社会的背景についても触れる。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
数学の話題を歴史の流れに沿って理解し、現代への影響と発展について理解を深める。数学の発展の歴史を知ることにより、数学が単に計算や応用のための道具ではなく、精神的・理性的な側面を持つことを理解する。さらに、数学の根幹をなす論理的思考がどのような過程を経て獲得されたかを理解する。(総合的問題思考力、論理的思考力) 数学の発展の歴史において、社会情勢や異なる文化・思想の融合が本質的な役割を果たしてきたことを理解する。(異なる文化・社会への理解) |
授業計画・内容 授業方法 |
授業計画・内容は以下の通りである。 第1回 古代の数学 第2回 古代ギリシャの数学(1) 第3回 古代ギリシャの数学(2) 第4回 中国・インド・アラビアの数学 第5回 中世ヨーロッパの数学 第6回 ルネサンス期の数学 第7回 デカルトの時代 第8回 ニュートンとライプニッツ-微積分法の興り- 第9回 日本の数学-和算- 第10回 オイラーの時代 第11回 ガウスの時代 第12回 19世紀の解析学と代数学 第13回 19世紀の幾何学-非ユークリッド幾何の誕生- 第14回 抽象数学の発展-公理主義と集合論- 第15回 現代の数学と展望
【授業方法】 授業は講義形式で行う。毎回講義内容に関する課題を出題する。 |
授業外学習 |
毎回授業資料を配布するので、予習および復習を十分行うこと。 毎回の授業で出題される課題に取り組み提出すること。 |
テキスト・参考書等 |
教科書は指定しない。 【参考書】 ・三浦伸夫 著『数学の歴史』放送大学教育振興会 ・メルツバッハ&ボイヤー『数学の歴史Ⅰ・Ⅱ』朝倉書店 ・V. J. カッツ 著『カッツ 数学の歴史』共立出版 その他、授業の中で参考となる図書・資料等を紹介する。 |
成績評価方法 |
授業参加度(毎回提出する課題)50%およびレポート50%で総合的に評価する。 課題およびレポートは以下の点を評価する。 ・講義内容から得られた知見に関して正しく理解しているか。(総合的問題思考力、論理的思考力) ・講義で扱った時代・地域における社会情勢、文化・思想の数学への影響を理解しているか。(異なる文化・社会への理解) |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
オフィスアワーと連絡先は次のwebページを参照。 https://www.comp.tmu.ac.jp/tsakai/ |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
・理系の学生だけでなく文系の学生にも理解できるように講義を行うが、高校の数学Ⅰ、Ⅱ、A、Bの知識は前提とする。 ・講義の中で、数学の基本的な記号・数式が出てきたり論理的な思考が必要となる場面がある。必要に応じて説明を補足する。 |
備考 |
(注)履修登録者数の上限を設定している科目である。履修登録方法は、教務課A掲示板及び教務課WEBサイトhttps://kyomu.jim.tmu.ac.jp/を確認すること。 |