授業方針・テーマ |
〔重要:この科目は、2018年度以降入学者は「教育・学校心理学」、2017年度以前入学者は「心理学特殊講義」を履修登録すること。〕
教育現場では、不登校・ひきこもり、いじめ・暴力、児童虐待、特別支援教育など、心理的アプローチが有効ではないかと考えられる課題が数多く存在する。しかしながら心理相談室などに来談し、心理的支援の契約に至るまでのケースの割合は多くはない。そのためインテンシブな心理臨床の専門的援助方法は使えないことが多く、多様な支援者同士のつながりの中で支援を行う必要がある。このコミュニティ臨床の観点から学校場面での心理臨床を再考してゆく。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
本講義は学部における公認心理師受験資格を得るための知識を習得できる科目である。授業を通じて主に下記の点についての知識を習得できる。 ① 教育現場において生じる問題及びその背景 ② 教育現場における心理社会的課題及び必要な支援 本講義では様々な症状の背景にある心理力動を心理発達の視点と絡めて理解してゆく。講義を通じて身の回りで起きている様々な対人関係の背景にある気持ちを理解する能力を身につけてゆく。 |
授業計画・内容 授業方法 |
前後するかもしれないが、以下のような講義を考えている。
1.ガイダンス 2.専門的援助中心の臨床 3.コミュニティ臨床とは 4.学校場面での輻輳する課題への取り組みの必要性 5.愛着の発達 6.育児不安とコミュニケーション不全 7.児童虐待とトラウマ 8.発達の障害と不安 9.学習の障害と取り組めなさ 10.不登校とその支援 11.いじめと暴力・非行 12.特別支援教育と学校の取り組み 13.つながりの中での臨床としての学校支援 14.ニュータウンのコミュニティ臨床 15.まとめ
【授業方法】:主に講義形式で教育場面で遭遇する事例などを用いて、背景にある臨床心理学的考え方を理解してゆく。授業内での発表やディスカッションは特に考えていない。学校臨床全般の基本的な知識・考え方を学ぶことが主な目標である。 |
授業外学習 |
事前に配布するレジュメを通じて、内容や考え方を十分把握し、参考書や資料などで調べておくこと。それを通じて具体的な事例の深い理解を行ってゆく。 |
テキスト・参考書等 |
授業内容のレジュメを配布する。 教科書:コミュニティ臨床への招待(下川昭夫編著 新曜社) |
成績評価方法 |
期末試験90%、授業中の取り組み10% 期末試験では、基礎的用語の概念理解および、それらの概念を用いた教育場面での心理臨床的アプローチを説明する能力を検証する。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
質問がある場合は、講義後に可能な範囲で受け付ける。もう少し聞きたい場合はその際にアポイントを入れること。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
学部における公認心理師の受験資格を得るためには、本科目は必須である。またこの他の関連科目の単位も取得する必要がある。 |
備考 |
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