授業方針・テーマ |
地球環境問題に代表される地球スケールでの人類社会の持続可能性問題に対して,我々の生活を支えている建築・都市がどのように係わっているか,また,音・熱・空気・光・水といった環境要素が室内でどのように形成され制御されているかについて講述する. |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
地球スケールでの人類社会の持続可能性問題に対する建築の影響を理解する. また,音・熱・空気・光・水といった環境要素が室内でどうあるのが望ましいとされているか理解する. さらに,上記環境要素を制御するために建築(特に壁や窓)や設備がどのようになっているか概要を理解する.
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授業計画・内容 授業方法 |
【授業方法】 本講義では、東京都立大学の学生が持つべき一般的教養として,また,建築を志す学生が持つべき基礎的知識として,地球スケールでの持続可能性問題と建築・都市、また、そこに住む人との関わりについて講述する.講義は下記の項目について行う.
1.気候と風土(世界の気候とバナキュラー建築,気象データと地域区分) 2.地球環境と省エネルギー 3.温熱感(人体の熱バランス,室内熱環境基準,快適範囲) 4.太陽の動きと日照・日影 5.建物の熱性能(断熱・遮熱・蓄熱,建物の熱収支) 6.空調設備の基礎(暖房略史,空調方式と空調機器) 7.空気質と必要換気量・機械換気と自然換気 8.都市のエネルギー・設備(エネルギー供給,一次エネルギー,再生可能エネルギー) 9.都市建築物の環境性能評価(SDGsと建築,グリーンビル・ウェルネス認証) 10.水環境・給排水設備の基礎(地球上の水,水と人体,歴史,法規制) 11.光環境の基礎(目と室内光環境基準,快適な光環境,自然採光) 12.人工照明の基礎(照明の歴史,ランプの種類,建築化照明など) 13.音環境の基礎(聴覚と音の3要素,騒音基準) 14.プロジェクト紹介(パッシブ・アクティブデザイン) 15.まとめ (1~7を永田,8~ 15を一ノ瀬が担当する) |
授業外学習 |
配付資料の他,参考書等を参考として,毎回の授業内容を充分に予習・復習し,まとめをつくるなど,授業中に説明された専門用語や現象,計算方法などを十分に理解しておくこと。
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テキスト・参考書等 |
テキストは特に指定しない。毎回資料を配付する。 |
成績評価方法 |
期末試験とレポートおよび出席(出席票感想欄のコメント)を併せて判定する。 成績評価=試験75%+レポートおよびコメント25% 期末試験については、到達目標に基づき、望ましい室内環境やそれを形成するための建築や設備の原理や概念について説明する能力を検証する。また,「~について説明せよ」という問題を設定し、論理的かつ簡明に説明できるかを観点として評価する。なお、新型コロナウィルス感染症の状況によっては授業形式や試験方法について変更する可能性がある。 |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
連絡先,オフィスアワー:原則として下記をオフィスアワーに設定しますが,質問がある場合は、前日までに必ずメールで予約をした上で各研究室まで来てください。 永田:ngt@tmu.ac.jp 水曜日5時限(担当教員研究室) 一ノ瀬:ichinose@tmu.ac.jp 木曜日3時限(担当教員研究室)
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特記事項 (他の授業科目との関連性) |
都市環境学部建築学科の学生は,本科目の履修を強く推奨する。 |
備考 |
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