授業方針・テーマ |
日本・日本語の境界に目を向けることにより、日本および世界における日本語の社会と文化を多層的に理解できるようになること、そして自分自身の言語的文化的多様性に対する意識化を進めることをめざす。また意識化を促す上で有効な理論についても導入する。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
日本および世界における日本語の社会と文化について多層的に理解できるようになる。 「日本語の社会と文化」についての理解を促す上で有効な理論(言語政策、継承語教育、日系移民文化、メトロリンガリズム、トランスランゲ―ジング等)について、基礎的な知識を得ることができる。 |
授業計画・内容 授業方法 |
テキストをベースに、テキストを理解するために必要な理論や情報を補いながら講義を進める。 1−2回は一般的に共有されている前提としての日本語・日本文化論について学ぶ。 3回ー14回は日本・日本語の境界について学ぶことを通じて、批判的に日本語・日本文化・日本社会について見る視点を得る。最終回は作家を招き、トランスリンガルな文学活動を実際に行うことを通じて、自身の言語的文化的多様性についての内省を深める。 適宜グループディスカッションを取り入れる。
第1回 世界の中の「日本語・日本文化」1 第2回 世界の中の「日本語・日本文化」2 第3回 南米日系日本語教育の創造性と多様性 第5回 ケイショウゴ教育の変遷について:オーストラリアとブラジルを例に 第4回 「違い」の感覚を生きる 第6回 日系4世の継承語・文化保持の可能性 第7回 ニッケイ・アイデンティティについて考える 第8回 スタイル万能神話の崩壊 第9回 日系ブラジル人にとっての「日本」、そして「郷土」 第10回 ブラジルに根をはる俳句・ハイカイ 第11回 ボリビア日系社会の言語接触と混合言語 第12回 昆布に分散化されたアイデンティティ 第13回 徨える文化、言語、アイデンティティ 第14回 トランスリンガルな文学活動:ゲスト(温又柔氏) 第15回 トランスリンガルな文学活動:ゲスト(温又柔氏)
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授業外学習 |
事前にテキストの該当する章を必ず読んでくること 授業中に共有された文献資料や動画を授業後に可能な限りみておくこと |
テキスト・参考書等 |
松田真希子/中井精一/坂本光代編 『日系をめぐることばと文化―移動する人の創造性と多様性―』くろしお出版 |
成績評価方法 |
毎回のミニットペーパー40% 14回−15回での課題10% 期末レポート50% |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
月曜3限をオフィスアワーとする |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
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備考 |
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