授業方針・テーマ |
「ヒューマニズム」とは何だろう。この問いは「人間とは何だろう」という問いとともに、現在私たちにとって無視できないものになっている。例えば動物の権利/尊厳の問題や、AIと人格の問題を考えるときに、私たちは「ヒューマニズム」とは何だろうと問わざるを得ない。 この授業では、サルトル 、ハイデガー、レヴィナスの三人が、それぞれの哲学の中で「人間」という問題にどのように立ち向かっていくのかを考えていく。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
・20世紀ドイツの現象学的存在論からフランス現象学の流れに関する基礎的な知識を学ぶ。 ・毎回の授業で自分で議論を検討し、自分の考えを述べることができるようにする。 ・最終的に、学んだことから自分で問いを立て、一つのレポートを完成させることができるよう、論の立て方と進め方についても学習する。 |
授業計画・内容 授業方法 |
授業時に毎回資料を配布する。 参考文献については、毎回指示する。
1 導入1――「ヒューマニズム」という言葉について 2 導入2ーー20世紀フランス現象学に至る流れ 3 「実存は本質に先立つ」ということの内実ーーサルトル 『実存主義とは何か』(1) 4 「人間の自由」とは何かーーサルトル 『実存主義とは何か』(2) 5 自由についてのサルトルの議論ーーサルトル 『存在と無』と『実存主義とは何か』 6 サルトルの自由論を批判的に検討する 7 ハイデガーについての導入 8 人間は「理性的動物」であるか?ーーハイデガー『ヒューマニズム書簡』(1) 9 ハイデガーのサルトル批判を検討するーーハイデガー『ヒューマニズム書簡』(2) 10 ヒューマニズムに反対するとはどういうことかーーハイデガー『ヒューマニズム書簡』(3) 11 レヴィナス についての導入 12 「我々の時代のヒューマニズムの危機」についてーーレヴィナス『他者のユマニスム』(1) 13 デュフレンヌとレヴィナスーー「構造主義批判」とは何だろう 14 自由に先立つ責任とは?ーーレヴィナス『他者のユマニスム』(2)
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授業外学習 |
復習として、配布プリントおよび該当するテキストの部分を熟読し、疑問点を提出する。 |
テキスト・参考書等 |
授業内で適宜参考文献を提示する |
成績評価方法 |
平常点40%(授業参加)、最終レポート60% |
質問受付方法 (オフィスアワー等) |
授業の前後に受け付ける。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
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備考 |
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