授業方針・テーマ |
本講義では、日本の伝統文化である「将棋」のルールと思考法を学びながら、「自戦記レポート」を通じて、法的思考および法的文書作成の基礎トレーニングを行う。 |
習得できる知識・能力や授業の 目的・到達目標 |
本講義では、「将棋」のルール、将棋における論理思考、記録(棋譜)のとりかたを身に付ける。また、そこで身に付けた思考を法的思考に応用し、時事問題などに関する法的論点について考える。そして、法的思考を、法的文書を作成することにつなげる。 本講義の目標は、「将棋が強くなること」ではなく、あくまで「将棋の思考方法を理解し、それを応用して充実した法的思考・法的文書作成の力を身に付けること」である。ただし、課題や参考テキストを紹介する。棋力向上を目指す受講生は、適宜、ご活用いただきたい。 |
授業計画・内容 授業方法 |
講義計画は、以下の通り。
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受講希望者は、講義開講の前日(2023年4月12日水曜日)21時までに、講師宛に受講希望のメールを送ってください。 送り先:ksota@tmu.ac.jp メールタイトル:将棋講座受講希望
メール本文に、 ①学年・学習番号・名前・簡単な自己紹介 ②受講を希望した動機 ③将棋の経験の有無 (ルールを知らない~初級者までを想定した講義です) の3点を記入してください。
参加希望者多数の場合には、①~③を参考に選別または抽選した上で、メール返信にて受講の可否をお伝えします。
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1 準備講義1:将棋のルール、将棋の思考と法的思考:分岐の考え方 2 準備講義2:棋譜の読み方ととり方、法的な論点の考え方 3 準備講義3:将棋の対局の進め方、法的文書の作成 4 プロ棋士による指導1:法的思考の整理 5 プロ棋士による指導2:法的文書作成の工夫 6 プロ棋士による指導3:法的思考の分岐点の意識 7 プロ棋士による指導4:中間レポートのための指導対局 8 中間レポート作成方法:法学論文を読む 9 法的レポート作成法:判例の調べ方、文書へのまとめ方 10 プロ棋士による指導5:感想戦と思考の整理 11 プロ棋士による指導6:法的思考の表現1 12 プロ棋士による指導7:法的思考の表現2 13 プロ棋士による指導8:自戦記レポートのための指導対局 14 自戦記レポート作成の指導、事例問題における論証の方法 15 自戦記レポート講評、質疑応答 全15回の講義中、8回は、日本将棋連盟所属の棋士の先生(片上大輔七段と中村太地七段)に講師をお願いする。
準備講義において、将棋のルールや基本的な考え方を解説する。 その上で、日本将棋連盟所属のプロ棋士の方に指導対局、自戦記の書き方などを解説して頂き、厳しい実戦の中で論理的思考を行う訓練をする。 また、木村担当の講義では、法学における重要論点を素材に、将棋の思考をどのように法的思考・法的文書作成に応用するか、を講義する。
受講生は、計2回の指導対局の棋譜を素材に自戦記レポートを作成し、論理的な思考を書面に表現する訓練を行う。法的思考や法的文書作成の「基礎体力」をつけたいと思う方、日本文化としての将棋に興味のある方、将棋を通じた法的能力の学習に興味のある方の受講を歓迎する。
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授業外学習 |
法学、将棋いずれについても、予習や復習の範囲を講義の中で指定する。 参加者は、各自予習のうえ参加すること。
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テキスト・参考書等 |
教科書は、主として予習用に利用する。また、将棋が初めての受講生には、将棋のルールの冊子を配布する。 毎回、講義では、将棋盤と駒を利用する。盤・駒を持っている者は持参すること(但し、マグネット版や自作盤・駒などは、指導対局が困難なため不可)。また、持っていない者には、指導用の盤・駒セットを販売する(詳細は第1回に説明する)。
教科書: 中村太地監修『どんどん強くなる こども詰将棋1手詰め』(池田書店、2017年) 中村太地監修『どんどん強くなる こども詰将棋3手詰め』(池田書店、2018年) 中村太地監修『どんどん強くなる こども詰将棋5手詰め』(池田書店、2018年) *棋力に合わせて、好きなものを1冊選択すること。初学者は1手詰めを推奨する。
参考書:木村草太『キヨミズ准教授の法学入門』(星海社新書、2012年) 片上大輔・東京大学将棋部監修『勝つための将棋 入門編』(理論社、2018年) |
成績評価方法 |
出席点、2回のレポートにより採点を行う。レポートのための指導対局日は、試験日に準じる扱いとなるので、必ず出席すること。 *この講義では、実際に将棋の対局を行うこともあるが、将棋の勝ち負けは、成績評価に一切影響しない。
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質問受付方法 (オフィスアワー等) |
講義の前後、質問などを受け付ける。 |
特記事項 (他の授業科目との関連性) |
この講義は、主として法学の基礎力を身に付けたいと考える1・2年生を対象とする。棋力については、初級者・初心者を対象とする。ルールの解説から講義をするので、将棋のルールを知らなくても構わない。なお、自戦記レポートの採点は、論理的思考の表現力を基準に行うため、棋力の高低は採点に影響しない。
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備考 |
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